身体感覚講座のご報告
今ごろになってしまいましたが25日に開催しました身体感覚講座のご報告。「朝ごはん展」にちなんで「食べること、生きること」と題した日本身体研究所の矢田部英正さんのワークショップ。漠然としたタイトルにも関わらず定員を上回る方々がご参加くだり、みなさんの関心の高さに驚かされました。お茶碗とお椀、小鉢を前にテーブルを囲む様子は一見、食事会のようですがさにあらず。「正しい食べ方を知るだけで料理の味わいまで違ってくるんです」と矢田部さん。まずは、お箸の持ちかたを教わり、大豆やお米を箸で運ぶ練習から。お箸の持ちかたなんて今さら!ではありますが、その意味合いや道具と身体の関係から解説するのが矢田部流。「人差し指とお箸をまっすぐに。引っ張られても動かないくらいしっかりと持てるようになると、力が箸に直接伝わって、身体と一体感が生まれます」。さらに二人一組で指先から手のひらにかけて静かに触れ合うワークショップ。指先まで感覚が研ぎ澄まされて、目にも手の状態の変化がわかるほど。「型にとらわれると本質が見えなくなる」という言葉の通り、表面的なカタチにとらわれると本来の意味や役割が見えなくなってしまいます。いただきますと合掌して箸をもつことから、器を持って食事をすることまで日本人の食事の所作は、自然の恵みをありがたくいただくという思いから生まれたものだとつくづく。昨年の浴衣展で日本刺繍講座をしてくださった→⚪︎三原佳子さんもご参加してくださいましたが「刺繍を教えるとき、針の持ちかたからご指導したい」とおっしゃっていた言葉が印象的でした。本来、カタチと心は一体のもの。なにかと崩れがちな心身のバランスを保つ意味でも、身体感覚講座から学ぶものがとても大きい気がしました。今後も継続して開催したいと思いますので乞うご期待!
*今週はGWのためお休みさせていただきます。次回の営業は5月7日(木)になります。ご迷惑をおかけいたしますがよろしくお願いいたします。