【4月の企画展】手仕事のかごとバッグ
<4月12日(金)〜20日(土)>
4月の企画展では、大好きなかごとバッグをご紹介します。かご好き、バッグ好きはたくさんいらっしゃると思いますが
手仕事から生まれたかごやバッグに無条件に惹かれてしまうのはなぜでしょう。
ヤマブドウやアケビは、身近な山の素材を使って農閑期の手仕事として伝わったもの、
布を裂いて織る裂き織りや、布を縫い重ねる刺し子は、布や糸が貴重だった時代に
破れた布を最後まで無駄なく使うために生まれた手法です。
ものが少ない時代の工夫から生まれた生活の道具。
ものが溢れるいまの時代だからこそ、素朴な素材感や、手のあとの残る風合いなど、
作為のないものづくりにひかれるのではないかと思うのです。
今回はそんな手法を受け継ぐ四人の作家によるかごとバッグをご紹介します。
ヤマブドウのつるを採るところから編み上げるまで行う筒井幸彦さんはコプスでもおなじみ。サイズはもとより細網代、太網代といった編み方のほか、
取っ手の位置や長さまで要望に応じてくれるので、
オーダーでご注文くださる方も多いんですよ。
アケビの竹内啓子さんは、かご細工の本場、青森県弘前市で制作。
弘前では昔から農閑期の手仕事として、かご作りが行われてきましたが
端正で独創性に富んだ竹内さんのかごづくりは、ピカイチ。
しかもバッグの中に入れたものがダメージを与えたり、中身が見えたりしないようにと
内側につけた柿渋染の布袋や、麻地の蓋まで自作されている細やかさ。裂き織りのstoffaさんは久々のご登場。
色使いにも定評があり、春のお出かけに似合いそうなバッグをたくさんご用意くださいます。最後に初お目見えの「みん。」さんは、刺し子でバッグやポーチを作られています。シンプルな手縫いのあとがそのままグラフィカルなデザインになっています。
いずれの作り手の方も、手間のかかる手法のため作品数もわずかで
手にできる機会は貴重です。
ぜひこの機会に手にとってご覧いただければと思います。
4月12日(金)〜20日(土)*会期中無休
「手仕事のかごとバッグ」
<参加作家>
筒井幸彦(ヤマブドウ)
竹内啓子(アケビ)
stoffa(裂き織り)
みん。(刺し子)