八木橋昇さんのポットとカップ
秋晴れの一日。運動会の小学校も多かったようで、気持ちのよいお天気に恵まれてなによりでした。
「ポットとカップ展」もいよいよ明日まで。今日はcimaiのパン販売日ということもあり、たくさんの方にお越しいただきました。そんななか「ずっと素敵なカップを探していたんです」と、八木橋昇さんの黒呉須の作品をたくさん購入してくださる方がいました。先日、吉祥寺のpoooLさんの個展でも私も思わず買ってしまいましたが→◎ 写真に撮ると黒っぽく見えてしまいますが、ブルーやグリーンにも近い深みのある色にひと目惚れしてしまう方が多いよう。この色をアクセントにしたポットやマグも。幅広い作品をつくられる八木橋さんですが、この釉薬は間違いなく、これからの作品の定番となりそうです。そういえば、かつては白っぽい器が中心でしたが、最近はさまざまな色の器を作る人が増えた気がします。もしかしたら白一色の住まいから、アンティークを取り入れたり、ペイントでを色を楽しむ人が増えたことにも関係しているかもしれません。明日も一日、爽やかなお天気とともにお待ちしています!
古賀雄二郎さんのポットとカップ
朝夕は冷え込むようになりました。急な寒さに身震いして早くも暖房をつけたくなったりします。
まだ9月!と思いつつ、確実に季節は移ろい秋の気配が漂っています。「ポットとカップ展」もいよいよあと2日。粉引、黒釉(飴釉)、刷毛目、藁灰釉、白磁など、幅広い作品で静かに存在感を放っているのが古賀雄二郎さんです。
薪窯で焼く作品は“焼きもの”と呼びたくなる土味のする作品が多いのが特徴。個人的には飴釉のポット(上)がお気に入り。和洋を超えた存在感があり、こっくりとした色合いがこれからの季節にもぴったり似合いそう。縦型のカップは取っ手なしのデザインもあり、ビアマグとしても活躍します。明日はcimaiのパンの販売日。5月以来!?久々のcimaiさんです。13時〜の発売となりますのでご注意くださいませ。
秋谷茂郎さんのポットとカップ
先日、4ヶ月の赤ちゃんを連れてTさんがいらしてくださいました。都心から電車を乗り継ぎ、ベビーカーを押して。
はじめてお会いしたのは2年ほど前、上のお子さんのベビーマッサージに参加してくださったのがきっかけでした。ランチに来てくださったり、ワークショップに参加されたり。来月からお仕事をはじめるそうで、「今のうちに好きな場所にに行っておこうと思って」と、copseに来てくださったのでした。
貴重な時間をわざわざ……、ありがたいのはもちろんですが、申し訳ない気持ちになりつつ、そんな風に長くおつきあいくださるお客さまがいることが本当にありがたく思います。仕事の合間のコーヒーブレイクにと、ご購入くださったのが秋谷茂郎さんのマグカップでした(左上)。ニュアンスのある青彩がお気に召した様子。
これは素焼きした後、黒泥を塗り、さらに栗皮灰釉を掛けて焼くことで、深い森を思わせる繊細なブルーに仕上げたもの。青彩をはじめ粉引も、やわらかな肌合いに仕上げるのが秋谷さんの特徴です。とくにポットは、今回の企画展のなかでも一番人気で、たっぷりと入る大きさながら端正なフォルムを備え、水キレも抜群。フラットな蓋は内側を高くして落ちにくくと、細部まで丁寧に作られています。スープマグもこれからの季節におすすめのアイテムです。手にもやわらかな秋谷さんの器が、気持ちをリセットしてくれる大切な道具となりますように。Tさん、お仕事がんばってくださいね!
野村亜矢さんのカップ
一日雨のふるこんな日は、中休みのような静かな一日でした。早くお知らせしないとなくなりそうなので、野村亜矢さんの作品をご紹介。野村さんは愛知県安城市で作陶されています。以前、うかがったその工房は、お母さまが営む「花と器 野むら」の隣にあります→◎。ちょうど冬枯れの季節でしたが、きっと今ごろうかがえば広々とした庭がうっそうとした森のようになっているはず。静謐な佇まいの建物には、のどかな周囲とは異なる凛とした空気が漂っていました。野村さんは美大で陶芸を学ばれた後、瀬戸の陶磁器メーカーに就職されました。「でも轆轤の作品を並べると自分ものか、誰が作ったのかわからなくて」と、独立は轆轤をやめ、手びねりで作品をつくることにしたといいます。三角や四角の高台の器も手びねりだから生まれる造形。さらに表面に細かなキズをつけ石ころのような風合いを出すのが特徴で、手の跡が残る作品は、手にもなじみよく、素朴でいながらオブジェのようです。
轆轤のように数はできませんが、手間ひまかけてつくられた作品はふたつとして同じものがなく、異なるフォルムや色彩とともに使う楽しみとなります。野村さんには来秋、個展もお願いしていますのでどうかお楽しみに!26日(木曜)、27日(金曜)はランチ営業日です。週替わりは牛すじのクッパ!
鈴木環さんのポットとカップ
暑さ寒さも彼岸まで。雨の音で目覚めた今朝、寒さに思わず靴下を重ねばきして、白湯を一杯。久々の雨の朝、白々と明けていくグレートーンの白い空を見ながら、環さんの器の色に似ているなあとぼんやり思いました。
環さんいわく「もったりとした」質感を出したくて、フランスカオリンというフランスの白土を使って器を作られているのだそう。厚みのある白色ですが、下地に黒い土を使っているので、化粧土のムラがグレーのグラデーションを描きます。フランスカオリンをベースに化粧土を作り、500℃程度で焼き、さらに透明釉を掛けて仕上げます。
この透明釉をしっかり掛けるので、環さんの器は貫入が入ることなく、エビチリやカレーを食べても色シミの心配がないよう作られています。
個人的に、ヤカン形が好きなので、ヤカン形ポット(右上/8400円)に引かれたのが最初でしたが、フリーカップ(2100円)や円錐形のタンブラー(1890円)、マグカップ(2415円)なども魅力。そういえば、以前購入させていただいたヤカン形ポットの持ち手が、湯をたっぷり入れると手に少し負担を感じることをお伝えしたら、「ちょうどいま、少し太くしようと改良中」とのお返事。そう、ステンレスの取っ手まで自作されているのです。毎日の使用に耐え、現代の生活にあう器を常に追求されているのだと感じた瞬間でした。今回、出品してくださった直火用の土瓶(左/12600円)と、耐熱ヤカン(上/23100円)は、薪ストーブが似合いそう。残念ながら薪ストーブはないので、年期の入ったアラジンストーブにこの土瓶を掛けようと計画中です。
矢尾板克則 さんのポットとカップ
お天気に恵まれた三連休でしたね。貴重な休日、ポットとカップ展にお越しいただきました方に心より御礼申し上げます。お出かけされていた方は、日曜まで無休で営業中なので、まだ間に合いますよ。
今回は新潟県長岡市で作陶されている矢尾板克則 さんのご紹介。まるでパステル画のような作品は、乾燥前の素地にいくつもの色化粧土を乾かしながらマスキングや、針でひっかいて塗り重ねて作られています。
“矢尾板ワールド”とも呼ばれる独自の世界観は、ふたつとして同じもののない個性があり、毎日手にするだけでワクワクした気持ちになりそう。狭い店内にあふれるほどの作品のなかでもその存在感はひときわです。
ころんとしたフォルムのポット(15750円)や、手のひらにすっぽりと収まる全方位形の完璧なフォルムの急須(各14700円)は、まるでオブジェのよう。
フリーカップとしても活躍するそばちょこ(3150円)や、片口(4200円)も二つとして同じ絵柄がなくバリエーション豊か。マグカップは持ち手が太形と細形の2種ありますが(各4200円)、意外と太い持ち手が手になじみよくおすすめですよ。
手触りのよい質感も魅力で、現代アートのを思わせる抽象的な絵がアクセントになっています。表情豊かな作品を、ぜひ手に取っていただければ幸いです。
今週は明日24日(火)、25日(木)、26日(金)のみスノウドロップのランチ営業いたします。明日からの週替わりランチは冬瓜の牛もつのクッパ/オクラの茶碗蒸し/ナス南蛮/かぼちゃのナムルです。
十七夜
秋晴れの三連休。昨日は陶芸家の秋谷茂郎さん(右)と鈴木環さんが遊びにきてくださいました。
茨城で作陶されている環さんの、フランスのカオリンやカナダの珪石、ウズベキスタンの土など、世界各地の釉薬や土を使っている話や、庭で放し飼いしているヤギの話など、ほぼ環さんの独演会でしたが(笑)、楽しい話に笑いっぱなしでした。ありがとうございます。
夕方、氷川神社のBHB(ビューティフルハミングバード)のコンサートのお手伝い。こもれびの庭の建屋のなかに、ささやかなcopseバーをオープン。
スノウドロップの伊奈さんがガーランドを作ってくれたり、おいしいサンドイッチやピラフをご用意くださいました。なによりBHB、小池光子さんの声が秋の虫の鳴き声と響き合って、うっとり聞き惚れました。夜の森のコンサートいいですね。終了後はお二人を囲んでささやかな打ち上げ。十七夜に、すばらしい時間をご一緒させていただけうれしいひとときでした。
「ポットとカップ展」は今日も絶賛開催中。人気の秋谷さんのポットが日に日に少なくなっていますが、まだまだ素敵な作品満載!公園のお散歩ついでに、いらしてください。
*初めていらっしゃる方はこちらの駅からの道順をご参考に→◎
BHBコンサート
企画展「ポットとカップ展」の真っ盛りですが、明日は夕方から石神井 氷川神社にて行われるビューティフルハミングバード(BHB)のコンサートのお手伝い。主催のキュリアスさんのお誘いにて、スノウドロップと一緒にフードとドリンクをサーブします。昨日は満月で、冴えた空に煌煌と輝く月の光に吸い込まれそうでしたが、きっと明日もいい月夜になりそう。そんな夜空の下でBHBの歌声を聞けば、心が澄み渡りそうな気がします。行ってみたい!という方は、当日券(3500円)や立ち見席(2000円)のご用意もありますので、今からでも間に合います→◎ おいしいゴハンと飲み物もお楽しみに。もちろん、copseは5時半まで絶賛営業中なので、素晴らしいポットとカップの数々を見に来てくださいね。みなさま楽しい三連休をお過ごしくださいませ。
「ポットとカップ展」初日!
毎回、初日はドキドキのバタバタですが、
今回はいつもに増して。なんとか一日終えてほっとしています。企画展前日にも関わらず、昨日の今頃は←こんな状態でしたが、どうにか間に合いました〜棚!おかげで大量の作品をしっかり見ていただけるようディスプレイも完璧! なんとはなしに器屋らしくなりました。
昨日は安永正臣さんの焼締や白磁が到着、今朝は秋谷茂郎さんがポットやカップをご持参くださいました(右下)。
八木橋昇さんの器(左)も、見事に壁の色と溶け合って。終日、楽しみにしてくださっていたお客様が次々にいらしてくださいましたが、
「こんなにたくさん揃っているなんびっくりしました〜! どれにしようか迷ってしまう〜」といってくださり棚をつくってよかった。あ、もちろん素晴らしいのは、棚ではなく作品なのですが。それにしても、いつまでたってもぎりぎりのこの性格、なんとかしたい。
店頭ではMAMMOTH COFFEEのコーヒー豆も販売させていただいております。マイルドとダーク、100g各470円です。マイルドはコーヒーで、ダークはアイスコーヒーや豆乳ラテでお出ししておりますので、まず味わってみたいという方は、ぜひcopseでコーヒーブレイクを楽しんでくださいね。
<お茶にしませんか?〜ポットとカップ展>
9月19日(木)〜29日(日)*会期中無休
参加作家/秋谷茂郎、古賀雄二郎、鈴木環、野村亜矢、矢尾板克則、八木橋昇、安永正臣
*今週は企画展につきランチはお休み。来週24日(火)、26日(木)、27日(金)のみランチ営業いたします。
<9月~10月のcopseカレンダー>
明日から「ポットとカップ展」
台風一過。美しい夕映えとともに、さわやかな風に秋の到来を感じます。
あたたかな飲み物が恋しくなる季節。明日からいよいよ「ポットとカップ展」がはじまります。昨日から続々作品が到着。
早くも膨大なポットとカップに囲まれてあっぷあっぷしています。今回、初めてご紹介する矢尾板克則さんの作品(左)は、マットな色彩で手描きしたアーティスティックな作風が魅力。毎日使うものだからこそ、一点もののオリジナルを選びたいという気持ちになります。白いヤカン型のポットをはじめ、今回特別にヤカン(直火可能)も作ってくださったのは鈴木環さん(右)。
手びねりのフォルムが楽しい野村亜矢さん、野菜のポタージュ展でもご紹介した古賀雄二郎さんの黒釉のポットなどなど。どれもこれも魅力的なものばかりです。それぞれの作家さんについてはまた追々ご紹介させていただきます。
<お茶にしませんか?〜ポットとカップ展>
9月19日(木)〜29日(日)*会期中無休
参加作家/秋谷茂郎、古賀雄二郎、鈴木環、野村亜矢、矢尾板克則、八木橋昇、安永正臣
*今週は企画展につきランチはお休み。来週24日(火)、26日(木)、27日(金)のみランチ営業いたします。